約10年間使用していた旧型のコトブキ(寿工芸)フラットLED1200が点灯しなくなったので、自分で修理してみました。その方法をご紹介しています。

コトブキ1200フラットLEDライトが点灯しなくなった原因

旧型コトブキフラットLED1200のアダプター分解

コトブキ1200フラットLEDライトが点灯しなくなる前に、点灯するが突然消えたり、点滅したりといった症状は出ていました。

LEDランプは生きていそうでしたが、アダプターが怪しいと思い、中を確認してみました。

旧型のコトブキフラットLED1200のコンデンサ膨張

コンデンサが少し膨らんでいたのは確認できました。ただ、それ以外は目視では特に異常は分かりませんでした。

コトブキ1200フラットLEDライトが点灯しなくなる一番の原因として、アダプターの故障があるようです。

ということで、社外品のアダプターに交換することにしました。

旧型のコトブキ フラットLED1200のアダプターを社外品に交換

新型のコトブキ フラットLED1200の電源アダプターは、電源ジャック(DCプラグ)で繋ぐタイプなので、壊れた場合には交換が可能ですが、旧型のタイプはLED本体と繋がっているので、電源アダプターのコードを切断して、社外品のアダプターに直接繋ぎ直す必要があります。

定格出力電力と定格消費電力の確認

旧型コトブキフラットLED1200のアダプター裏面ラベル写真

旧型のコトブキ フラットLED1200のアダプターの裏面ラベルを確認してみたところ、定格入力電力:AC100V 50/60Hz、定格消費電力:33Wの記載はありますが、定格出力電力の記載はありませんでした。

おそらく、パッケージ箱には記載されていたと思いますが、既に処分しているので、ネットで調べることにしました。

新しいタイプの定格出力電力はDC15Vということが分かりました。

電力(ワット数)を求めるには、電力(W)=電圧(V)×電流(A)ですから、15V×3A=45Wとなります。

ただし、定格消費電力が33Wですから、DC15V 3A(45W)の社外品アダプターでは、電圧が高すぎるため、故障の原因になります。

また、代替アダプターとして流通しやすい電圧15V 3Aのアダプターは、ノートPCやモニター用として多く出回っており、中古などでも入手しやすく、LEDはある程度の電圧変動に耐え実際に点灯はしますが、定格より高い可能性があるため、長期的には寿命を縮めるリスクがあります。

そこで、DC12V 3Aのアダプターで代用することにします。36Wであれば定格消費電力33Wに近く、過負荷の心配も少ないため安全圏と判断しました。

購入したDC12V 3Aの代用アダプター

コトブキLED1200用に購入したDC12V 3Aアダプター(社外品)

DC12V 3Aのアダプターは通販で入手しました。

常時稼働が前提の機器でも安定して使えて、防犯カメラでの長時間通電でも問題がなく、放熱設計がしっかりしていて、触れても熱すぎないという実測データがあります。

電圧も11.81Vで安定していて、LEDライトのように電圧変動に敏感な機器でも、安心して使える範囲に収まっています。

といったレビューがありました。

DC12V 3Aの代用アダプター裏面写真

このアダプターは、PSE認証取得済み・過電流保護・過電圧保護・ショート保護付きという点でも、水槽環境での使用に向いていると思います。

旧型コトブキLEDの極性(+、-)確認とケーブル切断

旧型コトブキLED1200の基盤・極性(+、-)

旧型コトブキLEDの極性(+、-)は、テスターで確認しなくても、基盤に+と-の記載がありました。

旧型コトブキLED1200の基盤からケーブルを切断

ケーブルを切断する前に、+、-が分かるように、+側にテープを貼りました。また、+側には小さく文字が入っていたので、目印としても使えました。

被覆を剥く

ケーブルの被覆を剥いた写真

ケーブルの被覆を剥くには、ワイヤーストリッパーなどの専用工具があれば便利ですが、ニッパーだけで、または、中の配線を切らないように、カッターで切り込みを入れてからニッパーでケーブルの被覆を剥くことができます。

DC12V 3Aの代用アダプターは、DCプラグを切断してからケーブルの被覆を剥きます。

ケーブルの極性(+、-)をテスターで確認

旧型コトブキLEDアダプターケーブルの極性(+、-)確認は基盤に記載があったので、テスターで確認はしませんでしたが、購入したDC12V 3Aの代用アダプターは、被覆を剥くと赤と黒の2本の配線になっていて、通常であれば赤色が+、黒色が-になりますが、念のためケーブルの極性(+、-)をテスターで確認します。

まず、導線が撚り線なら、ねじって束ねておき、導線が露出している状態なので、導線同士が接触しないようにしてから、DC12V 3Aの代用アダプターをコンセントに差し込みます。

テスター「+12.17V」の表示画面

使用するテスターは、HIOKI 3244なので、「⎓V(直流電圧)」に合わせて極性(+、-)を確認します。

テスターの赤プローブ(+)と黒プローブ(-)を直接導線に軽く押し当てるだけでOKですが、ここでは、写真を撮影しやすいように、プローブにワニ口クリップを繋げて確認しています。

まず、赤プローブ(+)をDC12V 3Aの代用アダプターの赤色ケーブルの導線に当てて、黒プローブ(-)を黒色の導線に当てて表示を確認しました。

HIOKI 3244のテスターの表示が「+12.17V」だったので、DC12V 3Aの代用アダプターケーブルの極性は、赤がプラス、黒がマイナスのセンタープラスで、色分けも仕様通りであることが確認できました。

なお、コトブキ フラットLED1200の電源アダプターの導線も、同様にテスターで極性を確認することができます。表示が「+」ならセンタープラス、「-」ならセンターマイナスです。

テスター「-12.17V」の表示画面

また、テスターの赤プローブ(+)と黒プローブ(-)を、逆に当ててみると、「-12.17V」のセンターマイナスになり、逆配線となりました。

絶縁被覆付閉端接続子(圧着キャップ)で導線を繋ぐ

導線を圧着キャップで繋いだ写真

導線の極性(+、-)が分かったので、コトブキ フラットLED1200のケーブルとDC12V 3Aの代用アダプターのケーブルを絶縁被覆付閉端接続子(圧着キャップ)で繋ぎます。

繋ぎ方は簡単で、両方の導線を繋げてねじって束ねておき、CE-5(A.W.G 12-10)の絶縁被覆付閉端接続子(圧着キャップ)の中に入れて電工ペンチで圧着し、引っ張っても抜けなければ、しっかり圧着できています。

ここでは、水槽専用台の下の棚にコンセントがあり、ホースや配線用の穴にDC12V 3Aの代用アダプターが入らないため、棚の中で線を接続しています。

また、LED側のケーブルをDCプラグのメスにしておけば、アダプターは差し込み式で着脱でき、導線直結よりも交換やメンテが楽になるし、極性も一度確認すれば済みます。

圧着キャップで繋いだ部分は側板に仮固定

棚の下で水がかからないので、今回は絶縁被覆付閉端接続子(圧着キャップ)の防水処理はしていませんが、次回コーキングで穴部分を埋めて防水処理を行う予定です。

コトブキLED1200を社外品アダプターで点灯確認結果

社外品のDC12V 3Aアダプターをコンセントに差し込む

旧型コトブキLED1200のスイッチを入れて点灯確認

旧型のコトブキ フラットLED1200のアダプターを社外品のDC12V 3Aアダプターに交換しての点灯テスト結果は、問題なく点灯することを確認しました。

ただ、正常に点灯していた時の明るさを忘れてしまい、社外品アダプターに変更したところ若干暗い感じがします。

その原因で考えられるのは、コトブキLED1200の本体ケーブル部分をほとんど残し、社外品のDC12V 3AアダプターのケーブルもDCプラグから20cmくらいのところでカットしたので、合計約3m近くケーブルの長さがあるため、電圧降下が起きている可能性があります。

明るさを改善するには、旧型のコトブキ フラットLED1200の本体とアダプターのケーブルと同じ長さにする必要があると思います。

社外品のDC12V 3Aアダプターで、5時間ほどコトブキLED1200を点灯させていましたが、アダプターが過度に熱を持つこともなく安定して使用できているようです。

※本記事の内容は、あくまで個人の作業記録であり、社外品の使用や配線加工はすべて自己責任で行っています。

以上です。