サンポールの塩酸で錆びた工具

車庫のスチール棚に置いておいた自転車工具が、やばいと思うほどに錆びが発生。その原因がサンポールの蓋を開けた(バケツにいれておいた)ままの状態で車庫に放置していたことであった。

サンポールの成分「塩酸」が蒸発すると金属を溶かして錆びを引き起こす

サンポールの塩酸が蒸発して錆びた自転車工具

サンポールは酸性で、成分が塩酸(9.5%)、界面活性剤(アルキルトリメチルアンモニウム塩)、洗浄助剤です。

本来の用途は、トイレ洗剤ではありますが、ガソリンタンク内の錆取りや工具の錆取りなどにサンポールを使用する方も多くいます。

サンポールの使えないものに「金属製品」とあるように、成分の塩酸が金属を溶かしてしまう為、鉄をはじめ金属の錆取り剤として使う物ではありませんが、

錆取り後に中和して、556(防錆・潤滑剤)などを吹きかけておくことで、錆びの発生を防ぐことができるので、多くの方が錆取り剤としてサンポールを使用しています。

ただし、鉄や金属自体が塩酸に溶けて、錆びが落ちていることを忘れずに。

また、サンポールは再利用が可能なので、保管して再利用する時には、容器の蓋をしっかり閉めておかないと、刺激臭もありますし、塩酸が蒸発して、「金属製品」に錆びが発生する場合もあるので注意が必要です。

実際に体験

サンポールは瓶に入れて保管

バイクのガソリンタンク内に発生したサビを取る為に、サンポールを大量に瓶に入れて保管していたのですが、

サンポールは錆取り剤として何回も再利用

またすぐに使うだろうと思い、保管瓶から出して、

サンポールをバケツに入れて保管

バケツに入れて、車庫のスチール棚に、こんな感じで置いておきました。

このままの状態で半年以上放置していた結果が、やばいことに・・・

蓋をしないバケツにサンポールを入れて塩酸が蒸発しスチール棚に錆が発生

自転車の工具は、一段上のスチール棚に置いておいたのですが、こんなに錆びるかな?っていうくらいに酷い状態になっていました。

最初は、湿気で錆びたのかな?と思ったのですが、今まで錆びていなかったのに、ここまで酷くなるのは、他に原因があるなと。

そして、スチール棚をよく見ると、錆びが多くなっていることに気付きました。

サンポールの塩酸が蒸発しスチール棚の裏面が酷い錆びに

スチール棚の裏面は、もっとやばい状態に。

バケツに入れていたサンポールの成分「塩酸」が蒸発して、スチール棚に錆びが発生しています。

スチール棚に穴があきそうなほどに酷い錆びになっていますし、自転車の工具以外にも、棚に置いてあったペンキ缶なども、明らかに錆びが酷いので、サンポールが原因であることが判明しました。

確かに、車庫に入ると刺激臭がありましたね。

対策

サンポールを蒸発しないように容器の蓋をしっかり閉めて保管

サンポールの成分「塩酸」は揮発性があるので、蓋をしておかないと、自然に蒸発してしまいます。

この「塩酸」の蒸発が、金属を溶かして錆びを引き起こす原因にもなっていたので、蓋をしっかり閉めて、蒸発させないようにするのが対策ですね。

以上です。